期待と不安と絶望と安堵

昨日、看護師さんが「血液検査の結果が良かったら、退院できるかも」と言わはったので、持って帰る荷物を少しでも減らすべく、私にTシャツ等を持って帰るよう、指示するたかし。

私は、正直、土日にまた高熱を出すと困るので、もう少し安定してから退院してほしいと思っていました。

で、私が朝遅くに病室に着くと、たかしがベットに寝て不貞腐れていました。

めちゃくちゃご機嫌斜めです。

血液検査の結果が、思わしくなく退院が延びたのです。

「どうせオレがまた熱出したら、かあちゃん困るし、入院しててほしいんやろ」
「オレなんか厄介者や」
「もう絶望しかない」

取りつく島もありません。

私はナースステーションに行き、様子を話すと、主治医の先生が再びたかしの病室まで来てくれはりました。

「とにかく、熱も高いし、まだ悪いのんがなくなってないし、ご飯も食べられてないし、きっちり治してから退院するのが一番の近道やと思う。今、焦って退院したら、また熱出して入院になるから。入院したい人なんて、先生、見たことないし、わかるけど、な、あともうちょっと。な?」

たかしは、タオルで顔を覆い、嗚咽。

「な、もうちょっと。そしたら、またわかるから」

たかしは「憤懣やるかたない」といった様子で、ベットをばんばん叩き、怒りと不満と、期待していた分、辛く私に当たり散らしてました。

「かあちゃん、なんでオレの気持ちわかってくれへんの?」
泣きながら訴えかけてきます。

「なぁ、もうイヤやねんて」
「今日退院て思てたし、もう絶望感しかない」
「オレ、いつまで我慢したらええのん?」
「もうこんな生活が続くんやったら、抜け出して退院する」
「かあちゃん、先生に言うて来て? な? 退院させて下さいって」

私も説得にかかりますが、もうたかしは恥も外聞も捨てて泣き崩れ、どうしようもありません。

よくよく訊いてみると、どうやらたかしのストレスは、同室の女の子と、その家族だったようでした。

私も気にしていたのですが、その女の子の家族は、おじいちゃんやおばあちゃん、お父さんとお母さんが毎日来ては、ワイワイ騒がはるのです。

テレビも、もちろんイヤホンなど使わず、大音量。

高熱を出して、頭痛のひどい時なんかは、私もイライラしていました。

そのことを、また看護師さんに伝えに行きました。

家族で大声で騒ぐこと。
イヤホン無しでテレビを大音量で見ている事。
夜中もテレビがついている事。
カーテンの開け閉め、明かりをつけたり消したり。

その為に、たかしは毎日ろくに寝れていない事、等々。

看護師さんは「それであんなに拒否してたんですね、やっと理由がわかりました。先生と、一体何がストレスになっているのか、わからなかったんです。これは、私達の責任です。すみませんでした」と、仰って下さいました。

その後、CTの検査結果を別室でモニターを見ながら説明していただき、そして意外な事を。

「どうやら、一番治療の妨げになっている事がわかりましたし、ちょうど個室が空いていますので、差額なしでどうかな、と思いまして」

私達にとっては、渡りに船のお話です。

早速お願いし、私とたかしも引っ越しの準備をして、待っていました。

同室の女の子は、今日退院かも、という状態だったのですが、結局退院できないことになったそうで、たかしにそのお話を戴いたのです。


それからのたかしは、漸く、笑顔になりました。

私も久し振りに見る、たかしの笑顔です。

それに、ご飯を見て「おいしそうや!」と初めて言い、完食。

それまでは一口くらいしか食べなかったのに。

でも熱は続いています。

ま、食べることができるようになっただけでも大きな進歩です。

私もやっと安心することができました。

その代わり。

たかし曰く「個室やったら、かあちゃんのイビキ気にせんでええし、泊まって。お願い」

お泊まりの付き添いです。

「持ってくるものリスト」として、薬やパジャマとかを書き、そして「して来る事(パズドラを起動してポイントをもらう、とかもありますが)」としてカギを掛け忘れないとか、いろいろ書いて渡されました。

明日は私も病院です。

でも雨降りそうやし・・・。

今夜は、早々に寝ることにします。
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by marurin373 | 2013-10-18 23:12 | 今日の出来事 | Trackback | Comments(0)