九官鳥と私

私が、まだ文字を読めない幼少の頃。

絵本を丸暗記して、しかもページをめくり、頭と目を上下させて、如何にも「読んでいる」ように躾けたのは、亡父です。

そして時は過ぎ、中学生の頃、亡父が九官鳥を買い始めました。

そして仕事(染織の仕事をしていた)をしながら、毎日毎日、日がな1日只管に「おはようさん」と言い続け、やっと九官鳥が「オハヨウサン」と言うようになりました。

その様子を見ていた私は、きっと私が小さい頃にも同じように何度も何度もしつこいくらいに絵本を読み、ページをめくり、頭と目を上下させるように躾けていたのだなぁと思い知らされました。

その九官鳥の名前は「ヒポポタマス」といいました。

そういえば、我が家で飼われていた動物や魚や鳥は、全て私が名付けていました。

ヒポちゃんの困ったところは、家を訪れた人が、ちょうど帰らはるいいタイミングで「アノネー」と言うので、お客さんは「何?」と振り向き、その度に亡母が「違いますねん、九官鳥ですねん」と言い訳をしないといけないことでした。

隣りのおうどん屋さんのおばちゃんが、回覧板を持ってきはる度に、いつもいつも同じことを言わはるので、それの真似もするようになりました。
「ヒポチャン、オハヨーサンテ、イウテーナ」
九官鳥まで京都弁でした。
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by marurin373 | 2014-11-14 20:04 | 思うこととかなど | Trackback | Comments(0)