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血液型

たかしが、私に訊いてきました。

「かあちゃん、親が離婚したら、オレの血液型も変わる?」

・・・ちょっとびっくりしました。

「そんなん、血液型は産まれた時からずっと変わらへんえ」
「オレって、確かRhのマイナスのA型やったなぁ」
「そうやなぁ」
「かあちゃんの血液型は?」
「かあちゃんは、Rhのプラスで、O型や」
「オレの血液型って合ってる?」
「なんで?」
「・・・とうちゃんが、RhマイナスのA型やって、言うてたなぁ?」
「そうやったなぁ」
「オレ、あの人と一緒なんが、イヤやねん」
「そんなん言うたかて、血液型は産まれつきのもんやさかいなぁ」
「いつ調べたん?」
「産まれた時に、胎盤から調べはったんえ」
「それ、合ってるん?」
「合ってると思うけど・・・」
「一回、調べ直してほしいねん」
「ほなな、18才になったら、献血に行ったらええねん」
「献血?」
「ほんで、調べてもろて、帰りにヤクルトかなんか、もろて帰ってきたらええねん」
「献血か・・・。かあちゃん、したことある?」
「かあちゃんは、ないねん」
「なんで?」
「いろんなお薬飲んでるし」
「そうか・・・」
「な。献血行きよし」
「・・・わかった・・・。とにかく、あの人と一緒なんだけは、避けたいな」
「なんでそんなにこだわるん?」
「一緒やったら、お酒呑んで、かあちゃんやら奥さんとかにな、ひどいこと言うたり、子供を虐待したり、仕事せーへんかったり、とにかくめちゃくちゃな大人になりたくないし」
「それは、血液型と関係ないと思うえ」
「・・・そうかなぁ・・・」
「取り敢えず、かあちゃんは、たかしが、あんな事とかは、絶対にせーへんように思うけどなぁ」
「・・・そうか?」
「うん、関係あらへんて」
「・・・うん・・・」
「生き方が違うやん」
「そやなぁ」
「反面教師ってこともあるし」
「うん」
「かあちゃんは、たかしは、じぃじと似てるて、いっつも思てるよ」
「じぃじ?」
「じぃじも、わーくんも、A型やったんえ」
「ほんま?」
「ほんま。そやから、安心し」
「うん」

たかしは、そんなことまで悩んでいたのでした。

本当に、元オットに対しては、イヤな思い出しかないようです。

私が足の手術で、長い間入院している時、本当にいろいろあったようです。

そんなに多くは言いませんが、時折、ぽつりぽつりと話すことがあります。


12日の月曜日、私の高校の同窓会が京都であり、二次会まで参加しました。

私は、もうお酒は呑まないので、レモンティーしか飲んでいませんでした。

しかし、たかしが「かあちゃん、お酒呑んだ?」と、訊いてきました。

「全く呑んでへんよ」
「ほんまに?」
「かあちゃんが、もうお酒は呑まへんのは、たかしが一番よう知ってるやろ?」
「でも、お酒呑むお店の、臭いがする」

元オットが、まだ2・3才だった、たかしを連れて、深夜遅くまで、毎晩のように呑みに行っていたらしいので、たかしにとっては「お酒を呑むお店」には、イヤな思い出が、あの独特の臭いと共に、あるようです。

もう10年以上も経つのに、今もその「臭い」が忘れられずにいてるようです。

そんな時、私は、幼いたかしを傷付けていた、元オットに対して、今も怒りの念が沸いてきます。

・・・かわいそうなことをしました。

守ってやれなかった、私の責任でもあります。

だから、今、存分にたかしのことを考えて、生活をしています。

いつか、私の元から離れてしまう、その時まで。

そして、その傷が癒える、その時まで。

いつまでも、よく気が付いて、優しい、たかしでいてほしいです。
by marurin373 | 2015-10-19 03:54 | 息子(たかし) | Trackback | Comments(0)