たかしの手術 その1 〜ニキビ編〜
2018年 01月 17日
「ベピオ」というニキビの薬を塗って対処していましたが、ニキビは日に日に大きくなっていきます。
やがて、血膿のようなものが吹き出し、たかしはショックのあまり真っ青になり、ふらふらになりましたが、落ち着いたところで皮膚科に連れて行きました。
先生が言わはるには、大きな袋ができていて、まだまだ膿が溜まっている。その膿が出るには、大きな穴ができるので、縫合手術をしなければいけなくなる。取り敢えず、1週間様子をみて、来週、診せに来なさい。
と、言わはったそうです。
たかしは「しんどい」「ふらふらする」「今日はめまい」「風邪気味」「鼻が詰まってる」「学校」「バイト」と、あらゆる言い訳を毎日して、逃避していました。
脇の下にガーゼをあてて、テープで貼って。
そのテープにかぶれたりもしていました。
今日、17日から学年末試験が始まります。
たかしは、その勉強からも逃避したい。
逃避から逃避をしたら、一周回って、皮膚科に行くことになりました。
私が「腕が上がらなくなる」とか「これから汗をかく季節になったら、もっと大変になる」と、散々脅したことも、たかしが皮膚科に行く決心をしたという要因でもあります。
それで、昨夜、皮膚科に行ったのですが、やはり手術をしないといけないことに決まりました。
30分くらいで終わるらしいのですが、抜糸とかテープで保護とか、たかしは大手術をするような面持ちで、待合室にいる私の元に戻ってきました。
「かあちゃん、手術する方向で、やって」
「治るんかいな」
「完全に治るわけではなくて、また再発するかもしれへんのやって」
「そやさかいに早よ行こ、て言うてたのに」
「来たやん」
「顔色、悪いえ」
「手術するのに、笑顔でなんかいられるはずないやろ」
とか言うてたら、看護師さんが手術の日にちを決めに、たかしの元にやって来はりました。
「火曜日と金曜日以外でお願いします」
「はいはい、午前と午後やったら、どっちがいい?」
「午後で」
「ん〜一番早いのは、26日やね」
「ほな、26日で」
「8時でいい?」
「はい」
「ほな、26日の金曜日の、夜の8時からね」
「はい」
「次の日、必ず診せに来てね」
「はい」
バイトの後です。
「オレ・・・金曜日以外っていうたのに・・・」
「その日にしたら、次のバイトまで一番時間あるやん」
「バイトして・・・シャワーかかって・・・手術か・・・」
「すっきりするやん」
「ほっんまに、かあちゃんは、いろんな手術してるからていうて、簡単に言うよな」
「30分やろ?」
「ん」
「1週間で抜糸で、あとはテープやろ?」
「ん」
「どってこと、あらへん」
「気楽やなぁ」
たかしのところに白い象がやって来て、別に脇の下から「悟る人」を産むわけではありません。
けれど直径5ミリくらいの穴が空いています。
寒い季節でよかったです。
26日まで貼るガーゼとテープを買い、帰ってきました。
「かあちゃん、晩ご飯食べてから手術した方がええんやろか?」
「8時やし、お腹減るんちゃう?」
「けど、麻酔の注射とかしはるし、気分悪うなったりせーへんかな」
「ありうるな」
「手術の後でご飯て、食べたら、気分悪うなるかな」
「お腹減ったら食べたらええやん」
「どうせ、かあちゃん、いろいろ言うて作ってくれへんのやろ」
「毎日作ってるやん」
「手術の前やし、とか後やし、とか言うて」
「食べられるんやったら、ちゃんと作るやん」
「ほんまか?」
「手術とご飯と、どっちが心配なん?」
「どっちも」
そして、今朝、試験を受けに学校へ行きました。
散々なたかしさんです。
by marurin373
| 2018-01-17 10:21
| 息子(たかし)
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