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「本買うて〜」号泣事件

今日は、膝が痛くて痛くて、歩くのが少々辛かったんですが、息子はちゃんと保育園に行きました。

で、いい頃にお迎えに行って、帰りに保育園近くのスーパーに寄ったんですが、そこでちょっとした事件が。

いつも買い物に行く前は、息子と約束をします。
「お菓子は、数字が2つのもの(つまり100円未満)」とか
「今日はご飯のものだけ」とか、いろいろ。

で、今日はいつも通り
「お菓子は、おもちゃがついてなくて、数字が2つのもの」と約束して入りました。

息子は、いつもお菓子ならお菓子を選ぶと、1つだけで「もういい」と言います。
「ラムネは? おかきは?」と言っても、1つ決めたら1つだけ。
おもちゃでも、1つだけ「これ」と決めたら、もう後は「いらん」と言います。

そのかわり、めちゃくちゃ悩まはります。
「これ・・・いや、これ・・・ちがう、あ、やっぱり・・・」と、かなりの時間を割いて悩まはります。
限られた条件の中での、欲求と妥協との戦いです。
時には「これ、"じ"がふたつちがうけど、いい?」と交渉し、やっぱり断られ落胆し、気を取り直して選択を再開。
「自分は如何にこのお菓子が欲しいか」を力説することもありますが、大抵は「次、お金のある時」と答えられて、ガックリと項垂れます。

今日も、ずっと悩んだはりました。
上の棚、下の棚、ちょっと値段の高いコーナー、駄菓子の類いのコーナー。

業を煮やして「これは?」と提案しても
「すぐなくなるから」と言って、コストパフォーマンスのことまで考えている様子。

いつもは「ま、しっかり悩んだらええわ」と思って、じーっと待っているのですが、今日は私の膝が痛かったので、早く帰りたい。
立ったままで待つのはツライ。

「早よ決めてー。そろそろ時間切れ〜」と言うと、焦って
「ほな、これ」と漸く選んで、お菓子売り場を後にしました。

ぐるっと回って「今日の買い物はこれだけ」という段階になって、本を発見。

「おかしやめて、このほん かう〜!」と叫んでましたが、
「今日は本は買わない。今月はもう違うの買ったやん」と言っても、ひつこく本を持っている。
「返しておいで」と言っても、本を離さない。

「もう行くよ。本、元の所に返してき」と言ってその場を立ち去ろうとすると、
「びぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん」と、泣いてるし!

そ・そ・そ・そぉぉ〜〜〜んなに泣く程のことでもないやろうに・・・。
でも、「泣けば通る」というのはよくない。
心を鬼にして「買わない」と言うと、益々号泣。

最近は、滅多に泣かなくなった息子なのに、こんなに、しかも外で泣くなんて。

「泣いてもあかん。今日はお菓子だけって言ったやろ?」
・・・泣いてる。
「おんなじような本、もう持ってるやん」
・・・泣いてる。みんな振り返ってる。
そらこんだけ大声で泣いてるんやもんな。

心だけではなく、顔まで鬼になって、もう一度。
「か・わ・な・い! もう先に帰るよ」

あかん・・・火に油状態。失敗。

次は説諭。
「昨日は、ばぁばにガンダム買ってもろたやろ?
 その前の日は、数字が3つのお菓子、買ったやろ?
 そんなに毎日、たくさん買わへん。
 ご飯買うお金、なくなるやん」

「わがっだ〜、がえじでぐる〜」と、一旦1人で走って返しに行ったのですが、ふと見ると私の姿が見えなかった様子。

今度は「があぢゃ〜〜〜ん、があぢゃ〜〜〜ん」と店内中に響く声で泣き出した。

私が走れるのなら、すぐに走って息子の傍に行けるのに、悲しいかな、どうしても走れない。
名前を叫んでいるのに、息子も大声で泣き叫んでいるので、私の声が聞こえない。

通路のあっちとこっちで名前を叫んでいる内に、やっと息子の近くに行くことができた。

「何やってんの〜。1人でウロウロしたらあかん!」と思わず叱ってしまう私。

「ごめんね〜」と泣いてる息子の手には、しっかり本が。
気付くと、ちょうどレジに並んでいる状態で、今まさに私の番。

「ご一緒でよろしいですか〜?」というマニュアル通りの声に
「・・・はい」と力無く答え、結局本を買うハメに。

急いでスーパーから出て、歩き出したのですが、なんと息子はまだ泣いてる。
「かあちゃんが おこって ひとりで かえったんかと おもた〜」とか
「おこった かあちゃん、こわすぎ〜」とか、べそべそ泣きながらグチグチ言ってる。

「いい加減にし」と言うと、また立ち止まって泣いてる。

保育園のお友達にも会ったのですが、
「なんで なんてるん?」と聞かれるたびに
「びぇ〜〜〜〜ん」と泣く始末。

どっかのスイッチがONになってしまった様子。
暫くは治まらないな。

「がえじでぐる〜」とか「もうずでる〜」とか泣いてるし。
バスが来るまでに、やっと落ち着いたけど、今度は私が黙ってしまった。

こんなことでこんなに泣くなんて。
こんなに泣かせるまで「あかん」て言うなんて。
500円の本やん。
でもあかんもんはあかん。
我慢させてばっかりか?
いや、そんなことはない。
でも500円でここまで・・・。

ベッドに入って「かあちゃん、ほんとうは まだぜんぶ おにいちゃんになってないねん。あかちゃんのときも あるねん。ごめんなさい」と言って寝ました。

最近特に話すことが大人じみてきたので、私もちょっと大人扱いしすぎたのかもしれない。
息子は、私が思っている以上にいろんなことを我慢しているのかもしれない。
その我慢が、本1冊で、「ぷちん」と切れたのかなぁ。

思い返してみると、やっぱり最近の私は叱り過ぎていたかもしれない。
上手く進まない調停、中途半端な立場、黙っているけど将来への不安。
爪も手術したら治るんやけど、やっぱり完治するまでは痛いし、鬱陶しいし。
庇って歩くせいで、膝も痛い。

でも、こけてはいられない。
息子もちゃんと朝ご飯を食べて、ちゃんと保育園に、ちゃんと時間通りに行かなあかんし。
あ、支払いの期限、いつやったっけ。
どうやりくりしていこう。

ちゃんと育てないと。躾もしないと。恥ずかしくない人にしないと。
ごはん食べてないって思われたくない。
私でも、ちゃんと育てられることを証明しないと。
息子を手放したくない。
私とおんなじ名字にしたい。
同じお墓に入りたい。
ちゃんと、ちゃんと、ちゃんと。

なんか気ばっかり焦って、空回りしていたみたい。
解決するまでに時間のかかる問題もあるってこと、忘れてた。
私って、結構「いらち」やったことが判明。
前のめりで歩いてるから、膝が痛いんかな。

明日は、美味しく楽しく晩ご飯、食べようっと。
ちょっと落ち着いてみよう。

明日、病院が済んだら、昼寝してみようかなぁ。
Commented by khanato at 2005-09-16 01:34
大変ご無沙汰です。
「かあちゃん、ほんとうは まだぜんぶ おにいちゃんになってないねん。あかちゃんのときも あるねん。ごめんなさい」
って、500円で、この言葉聞けたかと思うと、安いもん?
500万の価値はある。
ごめんなさい、お金じゃないよ。
ほんとに、かぁちゃんのこと、大好きなんですね。
by marurin373 | 2005-09-16 01:14 | 息子(たかし) | Trackback | Comments(1)