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頑強な殻と、それに相反する中身

自分の本質的なことがわかると、狼狽え、頭は混乱し、狼狽し、ショックを受けます。

本来の姿を隠す為の城塞を、何年間もかけて造り上げていくこと。

それは、私にとって、自己防衛として必要な作業でした。

必要に迫られ、ある時は仕方なく、理屈や理論、言葉や経験によって、幾重にも造り上げてきた、分厚い殻。

もう、ある程度のことでは崩れる心配もなくなり、それに年も重ねてきたので狡猾な部分も出来始め、私はすっかり安心していました。

もう既に「殻」ではなく、中身も堅牢に出来上がってきているとばかり思っていました。

私は、もうすっかり「大人」になったのだと、確信していました。

でも、また知ってしまいました。

「私」という人間の中核をなすのは、ただの「幼児」であると。

今のたかしよりも幼い、ただ泣きじゃくるだけの私が、そこにいました。

もうずっと以前にその事実を知ってから、私の中の幼児も順調に育っているものだと思い込んでいました。

気付くことができれば、成長できる。

でもそれは、錯覚でしかありませんでした。

「私を見て」
「私に構って」
「私を抱っこして」
「淋しいから、一緒にいて」

びーびーと泣く、私の中の「幼児」。

まだいたのかという、ショック。
もうとっくに大きくなっているものとばかり思っていたのに。

私は自分の中の「幼児」を持て余し、どう対処していいのかが全くわからなくなりました。

もう泣くな。
落ち着け。


私は、自分の中の「幼児」の部分に対して、何の対策も講じていませんでした。

それは、○ちゃんがいてくれたからてす。

彼女の前では、恥ずかしいくらいに泣きわめき、駄々をこね、自分を曝け出していました。

○ちゃんは何も言わず、ただそんな私を受け止めてくれたはりました。

そして私は次第に泣き止み、○ちゃんにぺろぺろと顔を舐めてもらい、慰めてもらって、そして癒されていました。


でも、もう○ちゃんはいません。

そろそろ、本当に私の中の「幼児」を育てていかなくてはならない時期がやってきたようです。


「かあちゃん」が、一体何を言ってるんやろう?
責任も、義務も、全て背負う覚悟やのに。


成長していない自分の姿を見て、私はかなり落ち込みました。

ある程度のことなら、もうはね返せていたのにな。

障害を持ちながらも、裁判を覚悟して、1人で息子を育て、体調の管理をし、問題をひとつつづ片付けて、実行していく。

現象だけ見れば、私はかなり意思の強い人であるかのように見えます。

でも中核をなしているのは、ただの「幼児」でした・・・。
しかも、傷付いている「幼児」。

まずそれを受け止め、自分でも認めないことには、これから先には進めません。

「幼児」さんが泣き止むのを、待つことにします。
今は、それしかできません。
自分で、自分を待つことにします。
Commented by radi-spa.horie at 2006-09-18 10:37
誰しも、己の身に幼児(表現としての幼児性ではなく)を隠しているものです。
かく言うホリエもしかり。

ホリエの場合はとんでもないタイミングでふと彼が顔を出します。
そんな時は泣くにまかせてしまうのですが。

もっと若い頃は押さえつけていたはずやのに、この何年かは押さえつける気力もないようです。

あ〜あ、ホリエも「彼」を育てるべきなんかなぁ。

もっと悪い事にホリエの中には「オバハン」も棲んでいるようですが。
家事をする時は「彼女」が人格を占拠してしまいます。
Commented by marurin373 at 2006-09-19 22:41
>radi-spa.horieさん
私の中の「幼児」ちゃんは、その望みが叶えられないままなので、なんというか「成仏」できてないというか。

でも本当に「何もこんな時に出んでもええやん!」って時に出てきはりますよね。

私の場合は・・・「オッサン」もいてはります・・・。
Commented by tamutonton at 2006-09-21 15:13
自分の中の子供はみんなにいるのではないでしょうか?
だって・・。私もにもいるし。うちの旦那ちゃんにもいる。

いままで○ちゃんが抱きしめてくれた「幼児」ちゃん。
今度はmarurinさんが抱きしめてあげて。
「そのままでいいんだよ」って○ちゃんもきっと言ってる。
Commented by marurin373 at 2006-09-23 22:36
>tamutontonさん
私、このままでもいいのかなぁ・・・。
小さい時は、幼いままだと、傷付いてばかりで耐えられなかったので、無理にでも早く大人になる必要があったのですが・・・。
なんとなく、「私、このままでいいよね」って、思えるようになってきました。
tamutontonさん、ありがとう。
by marurin373 | 2006-09-18 08:07 | 思うこととかなど | Trackback | Comments(4)